would / could が『仮定法』か『推量』かで悩んだことありません?
でもこれ、ネイティブが聞いたらかなりヘンテコリンな疑問です。
would / could = 仮定法 になることは『ありえない』ので、『なんでそんなことで悩むの〜??』って摩訶不思議に思うみたい。
仮定法が難しいのは、日本での『仮定法』の定義がズレているのも原因かも!
英語の subjunctive mood: 仮定法 の定義を理解したら、ネイティブの気持ちがすごーくよく分かります。
英文法だしね♡
- Table of contents -
1. subjunctive mood の意味は?
subjunctive の意味は『仮定法の』、mood は『法』です。
subjunctive mood は『仮定法の法』なので、仮定法。
2. subjunctive mood: 仮定法 って何?
subjunctive mood は特定の構文で使う、人称や数に左右されない動詞の形です。
たったこれだけ ↓
past subjunctive: 仮定法過去で使う mood
- were
present subjunctive: 仮定法現在で使う mood
- be
- 動詞の原形(play, come など)
だから、助動詞 could / would が subjunctive mood: 仮定法 になることはありません。
3. mood: 法 って何?
mood: 法 は動詞の形です。叙法とも言われます。
英語の mood は 3種類。
- 直説法: indicative mood(普通の英文、ほとんどがこれ)
- 命令法: imperative mood(命令文のときに使う動詞の原形)
- 仮定法: subjunctive mood(were, be, 動詞の原形)
I’ll wing it. (直説法)
ぶっつけ本番でやるよ。
Wing it.(命令法)
ぶっつけ本番でやれよ。
If I were you, I would wing it. (仮定法)
僕だったらぶっつけ本番でやるよ。
* 命令文は直説法と区別がつかないので、特に分ける必要がないとも言われています。
* 仮定法は現代英語では消えつつあります。
* mood は mode と書くこともあります。
4. past subjunctive: 仮定法過去 の例文
If I were you, I wouldn’t go there. (am → be)
僕が君なら、そこには行かないよ。
I wish I were back in Japan.(am → be)
日本に帰ってたらよかったのに。
5. present subjunctive: 仮定法現在 の例文
It is imperative that he be investigated immediately.(is → be)
彼を直ちに調べることが絶対必要。
I request that she stay your place.(stays → stay)
彼女が君のところに泊まるようにしてもらいたい。
He recommended I remain in jail for another week.(remained → remain)
彼は、僕にもう1習慣、刑務所にいることを勧めた。
* 仮定法現在は未来のことに使うことがほとんど。
* 他に ask, command, demand, propose, suggest などの動詞がよく使われます。
6. 慣用表現の中の仮定法現在
subjunctive mood は慣用表現に残っています。
Heaven forbid(forbids → forbid)
そんなことあってたまるか
God bless you(blesses → bless)
神の御加護がありますように
Suffice it to say(suffices → suffice)
あえていうなら
* it suffices to say の倒置
May The Force be with you.(is → be)
フォースと共にあらんことを
7. 日本の『仮定法』と subjunctive mood は別モノ
subjunctive mood は動詞の形のことですが、日本での『仮定法』は、時制や構文のことを指しています。
たぶん、英文法で使われる unreal『非現実的な』『架空の』や hypothesis『仮定』なんかがごっちゃになったのかと。
8. 英語の subjunctive mood も微妙
実は、subjunctive mood の英語名称がすでに微妙。
仮定法現在なんて、なんにも仮定してないですよね。
他のヨーロッパ言語で使われている『接続法』を、そのまま英語に訳せば使えばよかったとも。
9. 『仮定法過去』『仮定法過去完了』の英語は?
日本で使われている『仮定法過去』『仮定法過去完了』の英語はそれぞれ
- 2nd Conditional / unreal past
- 3rd Conditional / unreal past perfect
10. was が were の代わりに使われたら subjunctive?
今は、口語では if S were より if S was がよく使われますが、was は indicative mood(直説法)です。
If I were you, I wouldn’t do that.(subjunctive)
そんなことしないよ。
If I was you, I wouldn’t do that.(indicative)
11. 仮定法現在 を should be/動詞の原形 にしたら?
イギリスでは仮定法現在を使うことは稀で、代わりに should be, should 動詞の原形 を使います。
I suggested that she should attend the meeting.(indicative: 直説法)
彼女にミーティングに出るべきだと勧めた。
12. if節内の had been, had + 過去分詞 は?
英語に subjunctive past perfect: 仮定法過去完了の mood はありません。
だから、if節内の had been や had 過去分詞 は直説法です。
If I had been in his place, I would have been so shocked.(indicative)
もし私が彼の立場だったら、めっちゃショック受けてた。
13. would や could は助動詞
would や could は基本的に『推量 / 不確定さ』『丁寧 / 婉曲』『可能性』などを表す助動詞。
He would help you.
彼、きっと君を助けるよ。
Would you do me a favor?
お願いごと聞いてくれる?
I coulda hang out with you guys.
来て、一緒に遊べたのに。
if節内に would や could がある構文でも同じです。
I would be grateful if you could let me know that.
知らせてくれたら助かります。
14. その他の would / could の用法
would と could には以下の用法もあります。
- will → would, can → could(単なる時制の一致)
- would do(昔〜したものだった)
助動詞に関して言えば
- may → might
- shall → should
とシフトしているように、最近はなんでも would / could にする傾向もあります。
たぶん、かっこよく聞こえるから♡
日本の仮定法の定義 ↓
英語の仮定法がスッキリ分かる!❤︎ 仮定法過去&仮定法過去完了
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It would be nice.
だったらいいよね。