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1. ホモニム、ホモフォン、ホモグラフの意味
一般的に、
ホモニム = 同音異義語
と思われていることが多いのですが、
- ホモニム homonym
- ホモフォン homophone
- ホモグラフ homograph
のカテゴリー分けは、
- ホモニム = 同音同形異義語
- ホモフォン = 同音異義語
- ホモグラフ = 同形異義語
です。
ホモニムはホモフォンとホモグラフの両方の条件を満たした単語のペアだけ。
『異義語』なので意味は異なります。
もし、ホモニムで意味が同じだったら、全く同じ単語。
2. ホモ homo って?
ホモ homo の意味はギリシャ語で『同じ』。
トンボ鉛筆が昔 MONO じゃなくて HOMO だった時は、『同じ = 均一』という意味で使われてたんですって。
名前は『超高級ホモ鉛筆』。鉛筆の芯が均一だったから。
私たちもホモ・サピエンス Homo sapiens だけど、こっちは『sapiens = 賢い homo = 人間』で人の意味。
3. ホモフォン homophone → 同音異義語
phone はギリシャ語で『音声』なので、音が同じであればホモフォン。
発音は同じだけど、意味が違う単語。スペルはどうでもいい。
スペルが異なる場合
- flour [flou-er]: 小麦
- flower [flou-er]: 花
スペルが同じになったケース(ホモニム)
- down [doun]: 下へ
- down [doun]: ダウン、鳥の綿毛
* ホモフォンの中で、スペルが同じものが、ホモニム。
4. ホモグラフ homograph → 同形異義語
graph はギリシャ語で『文字』なので、文字が同じであればホモグラフ。
スペルは同じだけど、意味が違う単語。発音はどうでもいい。
発音が異なる場合
- wind [wahynd]: 巻く
- wind [wind]: 風
発音が同じになったケース(ホモニム)
- down [doun]: 下へ
- down [doun]: ダウン、鳥の綿毛
* ホモグラフの中で、発音が同じものが、ホモニム。
5. ホモニム homonym → 同音同形異義語
nym はギリシャ語で『名前』。ホモニムの意味は『同じ名前』。
同音同綴異義語とも呼ばれたりしています。スペルも発音も同じで意味が違うものがホモニム。
ホモフォンと、ホモグラフの両方の条件を満たしているものだけがホモニムなので、本物のホモニムの数は割と少ないのです。
発音とスペルが同じ
- down [doun]: 下へ
- down [doun]: ダウン、鳥の綿毛
6. ホモニムは慣用的に同音異義語の意味で使われている
ホモニムの説明が、ややこしくなっている理由があります。
実は、ホモニムはアメリカでも日本でも、一般的にホモフォンの意味で使われています。
- △ ホモニム → 同音異義語
- △ ホモニム = ホモニム + ホモフォン
そして、ホモフォンの定義が、『異形同音異義語』となってたりします。
『ホモニムのうち、スペルが異なるものがホモフォン。』
(実際は同音異義語はほとんどが異形。スペルは異なる方が普通。)
要するに、ホモニムという単語自体がホモニムになっています。
- ホモニム: 同音同形異義語
- △ ホモニム: 同音異義語 ← 正式には間違い
どうしてこんなことになったかというと、
多分、ホモニムの意味が『同じ名前』でよく分からないから。
変な説明もたくさんあるので混乱しないでね (^^)
こちらもどうぞ ↓
英語のホモニム・ホモフォン・ホモグラフのリスト
ちょこっと英会話 ↓
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