talking や dreaming などの、進行形 ing の発音は、『イング』ではありません。
『イング』の『グ』を言わない『イン』。
ですが、ネイティブはほとんどのケースで、ing を in’ で発音します(in と同じ発音)。
理由は、ing より、in’ の方がラクだから。
次に母音始まりの単語が続くと、ŋ も n も、それぞれの音でリンキングするので、ここでもラクなのは in’ の方。
ing の発音が難しいと思ったら、in’ で済ませてしまいましょう。
ですが、wing などの ing を含む単語は、省略せずにきちんと ing で発音します。
とりあえずは ing と in’ の違いを理解してみて♡
- Table of contents -
1. ing の発音記号
ing の IPA の発音記号は / ɪŋ /。
ɪ は エの口で『イ』、ŋ はカ行の前の『ン』。
『ン』の部分は ng = ŋ なので、1音です。
舌の後面を軟口蓋(口の中の天井奥の柔らかい部分)につけたまま鼻腔から息を出して『ン』。
ほとんどの人が『ング』になっているので気をつけて。
ちなみに、進行形ではない ing がつく単語は、in’ にしません。きちんと ing で発音します。
- bring / brɪŋ / (持ってくる)
- king / kɪŋ /(キング、王様)
- sing / sɪŋ /(歌う)
- swing / swɪŋ /(ブランコ)
- wing / wɪŋ /(翼)
- ring / rɪŋ /(指輪)
2. in’ の発音記号
マックの I’m lovin’ it! 『アィムラヴィニ』や歌の歌詞、テキストメッセージなどでよく見かける in’
in’ は、ing の ng 部分を n で発音する時の表記で、発音は in と同じです。
IPA の発音記号は / ɪn /。
ing の時に ŋ と発音していた部分が n の音になります。
ɪ は エの口で『イ』、n は舌先を上歯茎裏につけて鼻腔から息を出す『ン』。
* love は状態動詞なので、普通は進行形にはなりません。
3. ing のリンキング
ing + 母音になる時は、ŋ の音でリンキングします。
舌の後面を軟口蓋につけたまま次の母音の音を出します。
talking about『トーキン(グ)ァバウ(ト)』
発音は一手間かかる感じ。
4. in’ のリンキング
in’ + 母音になる時は、n の発音でリンキングします。
舌先を上歯茎裏につけたまま次の母音の音を出すので、ナ行の音になります。
talkin’ about『トーキナバウ(ト)』
こうすると、発音はカンタン。
5. gonna, tryna, finna
going to, trying to, fixing to の発音が、それぞれ gonna, tryna, finna になるのも、ng の ŋ の音を n で発音しているから。
- going to → goin’ ta → gonna
- trying to → tryin’ ta → tryna
- fixing to → fixin’ ta → finna
* fixing to: 〜する予定。going to と同じ意味。
6. ing と in’ って、絶対、発音通り?
in’ は ng の ŋ の発音がめんどくさくって、n で済ませる音。
ing と発音して in’ と書いても、ing と書いて in’ と発音してもオッケー。
逆も同じです。この辺はテキトー。
7. 単語の中の ŋ の音
単語中で ŋ の音になるときは、必ず後に k や g の、カ行の音が続いているので、気にしなくても勝手に ŋ の音になっています。
- hanger / ˈhæŋ ər /(ハンガー)
- singer / ˈsɪŋ ər /(歌手)
- thanks / θæŋks /(サンキュー)
8. ng で ŋ g の発音になる時
n と g の間に音節の切れめがある時は ng のスペルで ŋ g の音になります。
- anger / ˈæŋ gər /(怒り)
- finger / ˈfɪŋ gər /(指)
- hunger / ˈhʌŋ gər /(空腹)
これは聞いて覚えてね♡
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